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第八百九十二話 四天王腑抜ける編
御徒町樹里は西を目指していましたが、第六天魔王を追って第六天に来ました。
樹里は亜梨沙に耳打ちします。
「ええ? この緊急時にそんな事言うの、嫌だなあ」
亜梨沙はクネクネして言いました。
「気持ち悪いからやめて欲しいにゃん」
リックがボソッといいました。
「亜梨沙さん」
樹里は目をウルウルさせて言います。
それをチラッと見てしまった牛魔王と蚩尤は鼻血を垂らしました。
馨は垂らすどころか噴いています。
「わかりました」
亜梨沙もそちらの世界に行きそうになりました。
「では参ります。四天王、何してんのう、なんちゃって」
亜梨沙会心の寒い駄洒落です。
「ふええ……」
四天王は途端に力が抜けてしまいました。
「があ!」
自在天の剣撃が四天王を弾き飛ばします。
「うへえ!」
四天王は大型きんと雲より遠くへ飛ばされました。
「よくやったぞ、亜梨沙。四天王は自在天に力を吸い取られていたのだ」
太上老君に誉められ、亜梨沙は唖然としました。