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第八百九十話 伏羲変化編
御徒町樹里は西を目指していましたが、第六天魔王を追って第六天に来ました。
伏羲は変化し、巨大な蛇になります。
「妻を守るためなら私は何も恐れない」
魔王は伏羲の変化に目を見張ります。
(腑抜けが力を取り戻したのか?)
「お前様」
女媧が涙ぐみます。
「愛の力は偉大にゃん」
ちゃっかり樹里と璃里の肩を抱いて言うリックです。
「お前様!」
遊魔の踵落としが決まります。
「茶番を」
魔王はバッと飛び退きます。
「お前のような奴に私は負けない」
伏羲は魔王を睨み据えます。
「愛の力は偉大なのですね」
黄姫が言いました。そして、
「おじい様、先程の事、許しますから頑張ってください!」
と大声で叫びました。
「黄姫」
九霊元聖は目を潤ませました。
「戦いが終わったら聞いて欲しい事があるの」
亜梨沙が言いました。
「わかった」
露津狗はその言葉を胸に自在天へと向かいました。
「ち」
一人で面白くない蘭です。それを見て馨が泣いています。