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第八百八十七話 四天王苦戦編

 御徒町樹里は西を目指していましたが、第六天魔王を追って第六天に来ました。


 孫左京の八面六臂の活躍に四天王が焦ります。


「我ら天界人の名にかけて猿如きに後れを取るな!」


 多聞天が言いました。


「おお!」


 四天王は更に気を高め、自在天に仕掛けます。


「計画通りだ」


 魔王がそれを見てニヤリとしました。


(愚かな事だ。四天王が力を使えば使うほど自在天は強くなるのがわからんのか)


「む?」


 魔王が手を出さないのに気づき、九霊元聖は眉をひそめます。


(魔王め、何か企んでいるのか?)


 元聖は鴻均道人こうきんどうじんを見ました。


「お前は気づいたか、元聖?」


 道人が元聖に近づいて囁きます。


「もちろん。四天王は疲れていますが、自在天はどんどん元気になっています」


 道人は頷き、


「四天王の力を受けるたびに自在天はそれを吸い取っている」


「放っておくとまずいのでは?」


 元聖が言います。すると太上老君が来て、


「そのために猿がおる」


と言いました。

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