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第八百七十四話 慈愛の力編
御徒町樹里は西を目指していましたが、第六天魔王を追って第六天に来ました。
樹里達の放つ穏やかな愛の波動が第六天に広がっていきます。
「おお」
淫魔達は醜い姿から元の姿になります。
皆人間だったようです。
「第六天魔王に取り込まれ魔界に身を落とした方々。もう大丈夫です。貴女方は許されました」
樹里がまさしく菩薩様のような顔で微笑んで言います。
「はあ」
彼女達は浄化され、消えていきます。
「にゃん」
リックも消えそうになりますが、
「お前様は淫魔ではありません」
遊魔の言葉で我に返るリックです。
「危なかったにゃん」
「消えちゃえば良かったのに」
孫左京が言いました。
「ああ……」
女媧も黒い身体が元に戻ります。
「女媧!」
伏羲が嬉しそうに駆け寄りますが、
「お前様、後でゆっくりとお話しましょう」
と言われ、蒼ざめます。
それを笑っていた牛魔王でしたが、
「お館様も後でお話があります」
鉄扇公主に言われてビビります。