867/1000
第八百六十七話 女媧哀れ編
御徒町樹里は西を目指していましたが、第六天魔王を追って第六天に来ました。
怒り狂った女媧は鱗攻撃を続けました。
「いかん、やめさせよ、伏羲」
鴻均道人が叫びました。
「え?」
伏羲はキョトンとしました。
「しまった、奴の狙いはこれか!?」
霊宝天尊が言いました。
「そうだ、女媧よ。もっと怒れ! そして我の元へ」
魔王がニヤリとした時、女媧が闇に染まり始めました。
「くそ、あのヤロウ、蛇女を味方にするつもりか?」
左京が歯軋りします。
「お猿さん、女媧さんを助けに行きます」
樹里がまたギュウッと抱きついて来たので、左京は鼻血を垂らしながら、
「はい」
きんと雲を急降下させました。
「手遅れぞ」
魔王は樹里を見上げてニヤリとしました。
「があ!」
女媧は闇に染まり黒々とした鱗に変わります。
「怒りに我を忘れ、魔王に隙を突かれてしまったのか」
太上老君が言いました。
「女媧……」
伏羲は呆然としました。