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第八百六十二話 魔王の奥の手編
御徒町樹里は西を目指していましたが、第六天魔王を追って第六天に来ました。
美女軍団が分離した大型きんと雲二号で魔王に向かいます。
「うぬ……」
ガマの油のように汗を掻く魔王です。
「魔王って、もしかして童て……」
亜梨沙の危ない発言を慌てて封じる蘭と鉄扇公主です。
「魔王が羨ましいにゃん」
リックがボソッと言いました。
「我らは魔王が怯んでいる隙に間合いに飛び込んで奴を叩くのだ」
張り切っている鴻均道人が言いますが、露津狗と九霊元聖以外は話を聞いていません。
「お前ら!」
道人が怒鳴ると、
「何でもいいから、早く仕掛けましょうぞ、お師匠様」
霊宝天尊が言いました。
「そうじゃな。儂に続け!」
一番先に美女軍団を追う道人です。
「お師匠様も参加しましょうよ」
孫左京が言うと、樹里は、
「お猿さん、私を魔王の背後まで運んでください」
「はい」
嬉しそうに答える左京です。
「気づいたか、御徒町樹里」
魔王が呟きました。