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第八百四十八話 九霊元聖危機一髪編

 御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指していましたが、第六天魔王を追撃する事になりました。


 九霊元聖は第六天の入り口に行き、入って来る魔物を待ち構えます。


「む、凄いのが来るな」


 霊宝天尊が空になった徳利を放り出して前を睨みます。


「そのようですね」


 元聖は九つの頭を一つにして臨戦態勢です。


「ぐああ!」


 そこに現れたのは西の国から来た魔物でした。


「あれは、確か、混沌?」


 元聖が呟きます。


「こいつは儂らだけでは荷が重いかな」


 霊宝天尊はそう言いながらもう一本徳利を空けました。


 混沌とは、あらゆるものを呑み込んで消滅させてしまう闇そのものです。


「応援を呼んで来てください。私が一時食い止めておきます」


 元聖が言いました。


「わかった」


 霊宝天尊は応じ、戻ります。


「さあてと、どうしようかな?」


 そうは言ったものの、何か良い手立てがある訳ではない元聖です。


「おおっと!」


 カオスが巨大化し、元聖を呑み込もうとしました。

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