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第八十三話 激闘編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
孫左京と馨は蛇仙人の師匠と対峙しています。
「兄さん、どうして?」
馨が尋ねます。すると通は、
「弟の分際で兄貴に楯突くのか?」
左京はつい見たままを言ってしまいます。
「お前小さいな」
蛇仙人と馨が快晴の空より蒼くなります。
「何だと!? 今俺の事、チビって言ったか!?」
急に沸点に達する通です。左京は意味がわかりません。
「ぐおお!」
通は変化して人間の姿になりました。子供みたいです。
「小学生?」
左京のボケが炸裂します。馨と蛇仙人は連れ立って逃げました。
「殺す! 跡形もなく消し飛ばす!」
通は更に怒り闘気を発します。
「死ね!」
通の猛攻です。左京はなす術なく殴られます。
人間サンドバッグならぬ石猿サンドバッグです。
「左京さん!」
馨が叫びます。しかし左京は殴られるままです。
「く」
我慢できなくなった馨が通と左京に間に入ります。
「兄さん!」
通の動きが止まります。