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第八百二十一話 魔王の反撃編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指していましたが、第六天魔王を追撃する事になりました。
「おのれ……」
跳ね飛ばされた魔王が飛翔して戻って来ました。
美少年の姿ではなく、黒衣の老僧の姿です。
「効いているぞ」
鴻均道人が言いました。
「これまで集めた妖気と邪気をほとんど費やしてしまったようだな、魔王?」
露津狗が変化して言いました。
「……」
魔王は悔しそうに睨むだけで何も言いません。
「止めだ!」
孫左京が飛竜杖を振り上げて魔王に向かいます。
「不用意だぞ!」
牛魔王が叫びました。
「ふん!」
魔王は身体から幾本もの触手を出し、左京を串刺しにしました。
「ぐえ!」
左京は左右の肩、腹、両腿、両手首、両足首を貫かれました。
「危なかった」
一番の急所は無事だった左京です。
「一番の急所ってどこですかあ?」
遊魔がリックに尋ねます。
「ここにゃん!」
リックが見せようとしたので、蘭と亜梨沙が殴りました。