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第八百五話 美子奮戦編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指していましたが、第六天魔王を追撃する事になりました。
「女媧さん、お母さん、何言ってるのよ!」
美子は美少年に化けた魔王にあっさり篭絡された二人に怒ります。
「ダメよ、美子、あんな可愛い男の子に暴力を振るっては」
霊媚阿壇はトロンとした目で言いました。
「そうじゃ」
女媧が頷きます。
「もう!」
美子は呆れて一人で魔王に向かいます。
「卑怯な手を使って!」
美子は如意棒を振るい、魔王に迫りました。
「卑怯は我の得意技よ」
魔王はニヤリとしました。
「うぬ一人では相手にならぬぞ」
「それはどうかしら!」
美子は鴻均道人から授かった力を解放しました。
「私には道人のお爺ちゃんの力が宿ってるのよ」
「ぬ?」
魔王はビクッとしました。
(こやつ、霊獣二体の力と鴻均道人の力を持っているのか? それは使える)
魔王は何かを思いついたようです。