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第七百九十四話 心理作戦編

 御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指していましたが、第六天魔王を追撃する事になりました。


 九霊元聖は孫娘の黄姫おうひめの安否が気になってしまい、戦いに集中できません。


(黄姫は絶対にこいつが手出しできない天竺に送ったんだ。嘘だ)


 そう思いたい元聖ですが、ニヤニヤする第六天魔王に惑わされそうです。



 孫左京は飛ばされ続けて、大型きんと雲の舳先に激突して止まりました。


「左京さん!」


 美子めいずが左京を助け起こします。


「魔王にやられた……」


 美子の巨乳に埋もれるように気を失う左京です。


「ここは私にお任せください」


 部秘模洲べひもすが巨大なサイに姿を戻します。


「まやかしの空間を私の身体で打ち破ります」


 部秘模洲はどんどん巨大化しました。


(これが霊獣の力か……)


 露津狗が唖然としていると、


『露津狗よ、お前も同じ。私と一つになったお前にも、霊獣の力がある』


 俯炎驪琉(ふえんりる)の声が聞こえました。

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