786/1000
第七百八十六話 魔王逃走編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指していましたが、天界が第六天魔王に乗っ取られたので行き先変更です。
鴻均道人と三清が迫るのを知り、
「おのれ……」
第六天魔王は立ち上がります。
「ジジイ共、小賢しい!」
「貴様も相当なジジイであろうが!」
太上老君が怒鳴りました。
「三清弾!」
三清の新必殺技の大きな気の塊が魔王に向かいます。
「お師匠様弾!」
続けて道人が気を放ちました。
「おのれえ!」
魔王はそれを弾くと、スッと姿を消しました。
「逃げおったか」
霊宝天尊が呟きます。
「お猿さん!」
樹里が左京に駆け寄ります。
左京は薄目を開けて状況を確認しました。
樹里が涙ぐんでいるのが見えます。
それを見て盛大に鼻血を噴く左京です。
「元気そうじゃん」
蘭と亜梨沙が呆れて言いました。
「左京さん!」
美子も駆け寄りました。
「面白くなりましたぜ、旦那」
亜梨沙が言います。蘭は白い目で亜梨沙を見ました。