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第七百六十三話 第六天魔王の陰謀編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指していましたが、今は東に来ています。
樹里の元に強豪達が集まっているのを知り、第六天魔王は一計を案じました。
(世間知らずな天帝を騙すなど造作もない)
第六天魔王は絶世の美女に姿を変え、雲に乗って天帝がいる天界を目指しました。
第六天魔王の動きは太上老君達三清が察知していました。
「何をする気だ、彼奴?」
霊宝天尊が呟きます。
「酒臭い顔を近づけるな」
元始天尊が怒りました。
「まずい気配だ。我らも天界へ向かうぞ」
老君は言いました。
時既に遅く、第六天魔王は天帝に拝謁していました。
「第六天魔王の使いとな?」
呑気が服を着ているような風貌の天帝が玉座に座って尋ねます。
「はい。第六天魔王は陛下に敵意はありませぬ。御徒町樹里達との仲裁をしていただきたく」
第六天魔王はその妖力を発揮し、天帝に流し目で言いました。
「あいわかった」
天帝はあっさり承諾してしまいました。