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第七百四十四話 真の両面宿儺編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指していましたが、今は東に来ています。
孫左京達は監禁されていた額田王を助け出しました。
「ありがとうございます」
ウルッとして礼を言う姫に孫左京は鼻血を垂らします。
(お師匠様のご幼少の頃を想像してしまった)
止め処ないスケベ猿です。
「うるせえ!」
左京は地の文に切れました。
「姫様に何かしたら殺すわよ」
美子が嫉妬剥き出しで言います。
「まさか」
そう言いながらも自信がない左京です。
樹里達は、宿儺太郎の兵に取り囲まれました。
「どういうつもり?」
蘭が太郎を睨みます。太郎は樹里を睨んで、
「我らを騙した礼をさせてもらう」
樹里は笑顔全開で、
「お気持ちだけで結構です」
「何度も同じボケ使うな!」
太郎は切れました。
「そうなんですか」
それでも樹里は笑顔全開です。
「我らが守り神である両面宿儺様の生け贄にしてやるぞ!」
太郎は叫びました。