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第七百三十七話 蘇我入鹿、焦る編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指していましたが、今は東に来ています。
樹里の命を受けた孫左京達は飛鳥の都に戻りました。
左京達が戻って来たのを察知した蘇我入鹿は兵を集め、迎え討つ準備を進めていました。
「おのれ、人質がいるのに我らに弓引くつもりか!?」
入鹿は鬼の形相で怒ります。
「亜梨沙、困っちゃう」
亜梨沙が怖いフリをしました。
亜梨沙は左京達と一緒にいたような気がしますが気のせいでしょう。
亜梨沙は人質になっていたのですから。(気のせいではなく作者が間違えました 作者)
「連中は山に向かったようです」
伝令兵が言いました。
「何!?」
入鹿は更に凄まじい形相になります。
(大海人皇子め、奴らに話したのか?)
入鹿は左京達を早馬で追わせました。
早馬が追って来るのに気づき、
「左京さん、何か来るよ」
美子が言います。
「悪人面の手下だろう。捕まえて姫の居場所を吐かせてやる!」
左京は急降下しました。