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第七百三十五話 額田王編

 御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指していましたが、今は東に来ています。


 樹里は皇子から頼まれた事を孫左京達に話しました。


「額田王は大海人皇子の思い人です」


「お師匠様にそっくりなんですか」


 蘭は左京が失血死するさまを妄想しました。


「はい。でも私より年下ですよ」


「おお!」


 それに反応する鴻均道人こうきんどうじんです。


「ロリコン!」


 美子めいずが殴ります。


「そのお姫様が捕まっているのですね?」


 左京は妄想で鼻血が出そうなのを何とか堪えて言いました。


「フリッパーさんに監禁されているのです」


 樹里は笑顔全開で言います。


「蘇我入鹿ですよ、お師匠様」


 蘭が項垂れて言いました。


「ここからは内緒の話です」


 樹里は一同を集めてヒソヒソと話します。


「何ですって!?」


 大きな声で叫ぶ悪人二人です。


「誰が凶悪犯だ!」


 牛魔王と河東真君が切れました。


「頼みます、お猿さん」


 樹里に名指しで頼まれて、左京は得意そうです。

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