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第七百三十二話 皇子登場編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指していましたが、今は東に来ています。
樹里達は遂に宿儺太郎のとりなしで倭の国の正統後継者である大海人皇子に会う事になりました。
「皇子様に無礼のないようにな」
太郎が言うと、
「お前の顔が無礼だろ?」
孫左京が小声で言いました。受ける亜梨沙です。
「皇子様のおなり」
その声と共に皇子が部屋に入って来ました。
「おお!」
亜梨沙が雄叫びを上げます。皇子はまだ子供でした。
しかも飛び切りの美少年です。
亜梨沙のショタの虫が蠢きます。
(お持ち帰りしたい)
「皆の者、よう参った。私が大海人皇子である」
そのミルキーボイスに蘭と鉄扇公主までメロメロです。
「可愛い」
それを白い目で見る牛魔王と馨です。
「そうなんですか」
樹里は笑顔全開です。
何故か皇子は樹里を見て赤面します。
「……」
皇子の異変に太郎が気づきます。
「皇子様、如何なさいましたか?」
「何でもない」
皇子は言いました。