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第七百十六話 謎の美女編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指していましたが、今は東に来ています。
リックは遊魔の鬼のような追及に焦ります。
「許して欲しいにゃん、遊魔。そいつに食われそうになっている子を助けただけで何もしていないにゃん」
リックは遊魔の耳元で囁きます。
「ああん」
関係ない亜梨沙が悶絶しています。
白い目で見る蘭です。
「その紅の痕、妖気が感じられるぞ」
鴻均道人が大型きんと雲を着陸させて言います。
「え?」
蒼ざめるリックです。
「この紅はいつ着けられたか知らないにゃん。気絶している間にその子もどこかに行ってしまったにゃん」
「鈴木さんはどこへ行ったのでしょう?」
樹里が尋ねました。
「そのその子じゃないにゃん!」
リックは樹里のわかりにくいボケに切れました。美白の女王の事です。
「蘭さんの親友ですよね?」
樹里がさらにボケます。
「その蘭じゃないですし、その鈴木園子でもないです」
蘭は項垂れました。