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第七百十三話 偽リックの正体編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指していましたが、今は東に来ています。
露津狗に踏みつけられた偽リックは潰されたかと思われましたが、
「この程度でやられる蛭子様じゃないぜ」
偽リックはヌルッと露津狗の足の下から抜け出しました。
それはプヨプヨした不定形生物でした。
目も鼻も口もありません。
「何だ、てめえは?」
孫左京が大声で尋ねました。
「我が名は蛭子。あらゆるものの力を自分のものにできるのだ」
「麻雀賭博で逮捕された人ですか?」
樹里が上空から尋ねました。
「誰がヘタウマ漫画家だ!」
蛭子は切れました。
「じゃあ、エロ猫の力も手に入れたのか?」
露津狗が尋ねます。
「その通り。だからこんな事もできるぞ」
蛭子の身体から無数の子猫が飛び出て来ます。
「おねいさーん!」
何とその偽子猫は遊魔に飛びかかります。
「きゃあ!」
遊魔は身ぐるみを剥がされそうになりました。
「僕の奥さんに何するにゃん!」
そこに本物登場です。




