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第七百八話 八岐大蛇の敗北編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指していましたが、今は東に来ています。
樹里が帽子を取ったので、わかっている人達は目を閉じ、身を伏せます。
「璃里様と美子ちゃんと遊魔ちゃんもお願いします!」
蘭が叫びました。
「やば!」
孫左京は慌ててきんと雲で戦線離脱です。
(あれはそばにいるだけで死にかける)
「陽気全開です」
樹里が笑顔で言いました。
樹里、璃里、美子、遊魔が一斉に笑顔になります。
「何をしているか!?」
事情を知らない八岐大蛇は彼女達を思い切り睨みました。
「ぐあああ!」
その途端、身体中の血液が大蛇の鼻の穴から噴き出しました。
「ぶおおお!」
大蛇は分身が解け、真っ逆さまに墜落して行きました。
「ぐああ!」
大蛇は地面に激突し、凄まじい砂埃を舞い上げました。
「凄いわね。私達も加わった方がいいのでは?」
鉄扇公主が言いました。
「ダメなのよ。悲しいけど」
蘭は公主の肩を叩き、寂しそうに言いました。