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第七百六話 進化続く編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指していましたが、今は東に来ています。
八岐大蛇は噴き出した孫左京の血を浴びました。
「これで猿の力も得た」
「何?」
左京は身体を術で治しながら眉をひそめます。
「次が来るわ、左京さん」
美子が露津狗を地上に降ろしてから左京に追いつきました。
「次?」
左京はキョトンとします。
「はあ!」
四本の足が生えた大蛇は気合いを入れると、無数に分身しました。
「何!?」
左京は仰天しました。
「左京さんの力を受け継いだのよ。これがあいつの強さの秘密よ」
美子が大蛇を睨んで言いました。
「ひいい!」
亜梨沙が分身した大蛇を見て気絶しました。
「何なのよ、こいつ?」
蘭は目を見開きました。
「でも大丈夫ですよ」
樹里は笑顔全開です。
「私がいるからな!」
田路治路を伴い河東真君が大蛇に飛翔します。
「悪人が空を飛ぶ図は怖いな」
左京が呟きました。
「私もいるぞ!」
牛魔王も雲に乗って飛びました。