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第七百三話 露津狗の急襲編

 御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指していましたが、今は東に来ています。


 河東真君は歯軋りして八岐大蛇から離れました。


 田路治路も唸り声を上げて離れます。


「どいていろ、悪人面! ここからはずっと俺のターンだ!」


 孫左京が意味不明の事を言って、大蛇に向かいます。


「今度は猿か?」


 大蛇は左京を見上げます。


「今だ!」


 露津狗が猛然と突進し大蛇の腹に噛みつきました。


「ぐわ!」


 どうやら大蛇の鱗は硬いのですが、腹はモチモチしてちょうどよい食感のようです。


「ぐう!」


 露津狗は更に牙を食い込ませ、


「遊魔殿、降りてください。危険です」


「大丈夫です。遊魔はここにいます」


 遊魔が露津狗の背中にしがみつきました。


 露津狗はジンとしました。


「狼如きが!」


 大蛇は背中に翼を出しました。


「キング○ドラですか?」


 樹里が尋ねました。


「そのボケは以前使いました、お師匠様」


 蘭と亜梨沙が項垂れます。


「そうなんですか」


 樹里は笑顔全開です。

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