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第六百九十二話 出雲の国へ編

 御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指していました。


 でも今は樹里の暮らしていた国より東に来ています。


 良いのでしょうか?


 樹里達は天界でも噂になっている八つの頭を持つ蛇がいる倭の国の一つである出雲に向かっています。


 何故かボコボコになっているリックです。


「僕が何をしたって言うにゃん……」


 作者の横暴に抗議するリックです。


「そうなんですか」


 樹里は笑顔全開で応じました。


「見えて来たぞ、出雲の国だ」


 鴻均道人こうきんどうじんが璃里のお尻を触って言います。


「本当だ」


 孫左京が道人を殴って言いました。


「美人の匂いにゃん!」


 リックが大型きんと雲から飛び降りました。


「あいつ頭おかしくなって飛び降りたわよ」


 亜梨沙が言いました。


「お前様」


 遊魔が露津狗の腕に寄り添ったままで叫びます。


「旦那が飛び降りたんだから後を追いなさいよ」


 嫉妬に狂った亜梨沙が詰め寄ります。


「そうなんですかあ」


 遊魔は笑顔全開で言いました。

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