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第六百八十七話 そして、お別れ編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
世無蛾屡弩は本当に樹里に屈服したようです。
「私を弟子にしてください」
世無蛾屡弩が言いました。すると食い扶持ばかり気にする亜梨沙が、
「ダメよ」
と言います。
「そこを何とか」
世無蛾屡弩がウルウルした目で亜梨沙を見ます。
亜梨沙はまたやられてしまいました。
「お師匠様、私からもお願いします」
蘭は呆れました。
やがて鷺基と鷺侘が来ました。
「これからは父御と姉上様と共に働きます」
世無蛾屡弩が言うと、鷺基は、
「父御はやめよ」
と言いました。
「お師匠様、お名残惜しゅうございますが、我らも世界の安定のために力を尽くします」
鷺侘が涙ぐんで言いました。キュンとする孫左京と牛魔王と馨と露津狗とリックです。
「鷺侘、元気でね」
蘭が涙ぐんで言いました。
「頑張ってくださいね」
樹里が笑顔全開で言うと、世無蛾屡弩は鼻血を噴きました。
後遺症のようです。