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第六百八十二話 天界人の力編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
脱獄囚の河東真君の活躍で形勢逆転です。
「脱獄囚じゃねえよ!」
河東真君が地の文に切れます。
では模範囚ですか?
「俺は天界人だ! いい加減にしないと運営に通報してID剥奪してもらうぞ」
それは困ります。何でも言う事を聞きますから許してください。
「だったら俺をイケメンにしろ」
通報してください。
「……」
河東真君は項垂れました。
世の中にはできる事とできない事があります。
「おのれ!」
世無蛾屡弩が怒り出します。
「天界の者がどれほどのものだ!」
世無蛾屡弩は妖気を噴き出しました。
「危ない!」
美子と孫左京が樹里と璃里を庇って飛びます。
「いかん!」
露津狗は遊魔を庇いました。
「露津狗様!」
遊魔は感激しています。
「僕はどうすれば……」
途方に暮れる馨ですが、
「儂と一緒に逃げるのじゃ」
ずっと隠れていた鴻均道人が言いました。