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六百八十一話 脱獄囚顔の逆襲編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
美子、孫左京、牛魔王、露津狗が束になってかかっても、世無蛾屡弩に敵いませんでした。
「お師匠様、逃げた方が良いのでは?」
すっかり存在感がなくなっている龍の馨が言います。
「大丈夫ですよ。きっと勝てます」
樹里は笑顔全開で言いました。璃里も心配そうです。
「どうした、もう終いか?」
世無蛾屡弩がニヤリとします。
「まだだ、まだ終わらんよ!」
ある人の名台詞を真似て、脱獄囚が復活です。
「誰が西川寅吉だ!」
マニアックな切れ方をして河東真君が世無蛾屡弩に田路治路を向かわせます。
「ぬう!」
世無蛾屡弩は田路治路の攻撃を受け、怯みました。
「お前は闇の種族。私のような正当な天界の者には敵わんのだ」
河東真君が言いますが、見た目は闇の種族です。
「うるせえ!」
河東真君は地の文に切れました。
「があ!」
田路治路の連携攻撃に世無蛾屡弩は後退します。