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第六百七十九話 美子、奮闘する編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
美子は世無蛾屡弩を睨みつけて、
「あんたなんかにこの世を渡すものですか!」
と叫ぶと、剣を振り上げ、挑みます。
「霊獣の子よ、何故我に刃向かう?」
世無蛾屡弩が尋ねます。
「私は孫左京さんが好きだからよ!」
美子が大声で言いました。左京はそれを聞いて驚愕しました。
「ええ!?」
まるで某マスオさんのように驚きます。
「何だ、醜い者が好きなのか」
世無蛾屡弩が嘲りました。
「左京さんは醜くなんかない!」
美子が剣を振り降ろします。
「そうかな?」
世無蛾屡弩はニヤリとして黒い剣を出し、それを受けます。
「醜いのはてめえだ!」
左京はまた姑息にも世無蛾屡弩の背後から殴りかかります。
「見切っている」
世無蛾屡弩が言いました。
「ぶあ!」
世無蛾屡弩は全く動いていないのに左京はボロボロになって倒れました。
「何だ、今のは?」
露津狗にもわからないようです。