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第六百六十一話 孫左京の秘策編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
孫左京は弾かれた如意棒を縮ませて欧殿に突進します。
「おらあ!」
いつもの代わり映えのしない攻撃です。
「馬鹿め」
欧殿はそれを容易くかわします。
「何!?」
かわしたはずの如意棒が欧殿を追いかけて来て殴りました。
「ぐわう!」
欧殿の顎に如意棒が炸裂しました。
「いつも同じだとは思うなよ!」
左京はニヤリとして欧殿の前に回り込みます。
「死んだ奴は大人しくあの世に行ってろ!」
如意棒が欧殿を滅多打ちです。
「ぐわあ!」
欧殿は砕かれそうになりますが、
「ブフォオ!」
鬆令符爾流がいななき、左京から離れます。
「逃がさない!」
鬆令符爾流の前に美子が立ちはだかります。
「左京さんの言う通りよ。死人はあの世に戻りなさい!」
美子は剣を振り上げ、欧殿に斬りかかります。
「ブフォオ!」
鬆令符爾流が瞬時に横移動し、それをかわします。
美子は歯軋りしました。