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第六百五十四話 いざ敵地へ編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
いよいよ敵の本拠地に向かう事になり、気持ちが高揚する孫左京です。
「欧殿様の強さは霊獣に匹敵します。お気をつけて」
鷺侘が言いました。
「僕も皆の無事を祈ってるにゃん」
やばい所らしいと気づいたリックがいつの間にやら見送り側にいます。
「お前様は人気者ですから行かねばなりませぬ」
そう言いながら遊魔が踵落としを決めます。
「姉上はここでお待ちください」
樹里が璃里に言うと、
「私には部秘模洲様のご加護があるわ。大丈夫よ、樹里」
そう言ってしまってからその娘である美子に気づき、ハッとする璃里です。
「気にしないで、璃里さん。貴女は私のもう一人のお母さんよ」
美子のその言葉に涙ぐむ璃里です。
「そうなんですか」
でも樹里は笑顔全開です。
「では参ろうか」
大型のきんと雲を用意しながら美子のお尻を触った鴻均道人が殴られました。