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第六百四十三話 美子対鷺基編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
鴻均道人は鷺基と相討ちでした。
「ぐう」
道人は呻き声を上げて倒れました。
「お爺ちゃんの仇は私が討つわ!」
さっきよりも肌の露出が少ない鎧を装備し、美子が進み出ます。
「俺は女と戦いたくはない。退け」
鷺基が冷め切った目で言います。
「バカにするなあ!」
美子は鷺基に接近し、剣を振るいます。
「はあ!」
鷺基はそれを素手で受け止めてしまいます。
「何ですって!?」
美子は驚愕しました。
「退いていろ」
鷺基は剣ごと美子を放り出します。
「いやん!」
美子は地面に叩きつけられました。
「むぐ」
偶然にも道人の上に落ち、痛みが和らぐ美子です。
「お師匠様が動いた気がするが」
太上老君が元始天尊に囁きます。
「大丈夫か?」
道人が美子に尋ねます。
「大丈夫です」
答えながらお尻を触る道人を殴る美子です。
「そういう事か」
老君と元始天尊は納得します。