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第六百三十六話 鷺基覚醒編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
美子と鷺侘は火花を散らして激突します。
「はあ!」
「ほお!」
二人の美女の凄まじい戦いに失禁寸前のリックです。
「興奮するにゃん!」
そのリックの頭を殴る遊魔です。
「お前様、大概になさいませ!」
その時、孫左京は鷺基の放つ異様な気に気づきます。
「何だ?」
鷺基は先程までと様子が違います。
「ますますイケメンじゃん!」
亜梨沙が雄叫びを上げます。それを見て複雑な心境の露津狗です。
「逃げよう」
リス軍団と共に羅侘杜巣玖が逃げ始めます。
「そうなんですか」
樹里は笑顔全開です。
「ふおお!」
鷺基が身体中に闘気を漲らせました。
「何だ?」
蘭が眉をひそめます。
「これはいかん!」
太上老君が師匠の鴻均道人を見ます。
「鷺基が過去の記憶を蘇らせてしまった」
道人が言いました。
「何だ、まともな言葉か」
左京はがっかりしました。