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第六百三十一話 頼もしい救援編
河先生、お待たせ致しました。再登場です。
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
欧殿は手に大きな槍を出しました。牛魔王の背丈ほどあります。
「俺が相手だ、化け物!」
存在感がなくなりかけていた牛魔王が前に出ます。
「お館様」
奥方の鉄扇公主が見守る中、牛魔王はあっさり欧殿に槍で跳ね飛ばされます。
「使えねえ奴」
孫左京が非情の一言です。
「死人とは言え、尋常な強さではないぞ。気をつけよ」
太上老君が遊魔のお尻を懲りずに触ります。
「いい加減にしろ!」
左京が如意棒で殴りました。
「さて、真打の出番だぜ」
左京が前に進み出ます。
「そうなんですか」
樹里は笑顔全開です。
「待たれよ! その勝負、私がお相手致す!」
雲に乗って現れたのは肩も胸元も太腿も剥き出しの金の鎧を身に纏った美女です。
「どちら様ですか?」
樹里が尋ねます。美女は地面に飛び降り、
「お久しぶりです。美子です」
と言いました。
「おお!」
リックが色めき立ち、遊魔に殴られました。