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第六百六話 世無蛾屡弩の囁き編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
樹里は六耳獼猴を見て、お経を唱え始めます。
「オンカカガミサンマエイソワカ」
地蔵真言です。
「ぐうう」
六耳獼猴が苦しみ始めます。
「俺の使い魔に何をする!」
卑琉度琉は次に玉石琵琶精を出しました。
「死者の魂を蔑ろにするのは許しません」
樹里は卑琉度琉を見ます。
「インダラヤソワカ」
帝釈天真言の稲妻が卑琉度琉を直撃しました。
「ぎえ!」
卑琉度琉は痙攣して倒れました。
「はあ!」
太上老君が魔鏡を卑琉度琉の手から奪い取り、六耳獼猴達の魂を解放します。
「お前達は逝くべき所に行くのじゃ」
真顔で言う老君ですが、右手でしっかり璃里のお尻を触っています。
「こら!」
孫左京が老君を殴りました。その時、
「ぐわお!」
卑琉度琉がその顔に相応しい叫び声をあげ、燃え尽きます。
「うぬら、我に逆らうか」
と声がしました。