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第五百四十五話 伏羲の決意編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
伏羲は意を決しました。
「わかりました。女媧の事は私が何とかします。もう一度彼女と向き合ってみます」
「そうなんですか」
樹里が笑顔全開で応じます。すると伏羲は、
「貴女のために力を尽くします」
と樹里の手を握りました。
「こいつ、只の女垂らしじゃねえのか?」
孫左京が呟きました。亜梨沙が大きく頷きました。
「女媧を説得してくれるのか?」
鴻均道人が尋ねます。
「はい。うまくいくかどうかわかりませんが」
伏羲が言いました。
「遊魔はあ、伏羲さんは大丈夫だと思いますう」
遊魔の言葉に涙ぐむ伏羲とムッとするリックです。
遊魔はただ、自分にたくさんご馳走を食べさせてくれた伏羲をいい人だと思っているだけです。
(こいつ、後で崖から突き落とすにゃん)
リックは悪い顔になります。
そして、伏羲と共に女媧の所に行く者を選ぶ事になりました。




