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第五百三十六話 リック、酒池肉林する?編

 御徒町樹里はありがたい教典を授かるために西を目指しています。


 リックと遊魔は町に入りました。


「パラダイスにゃん!」


 リックが雄叫びを上げます。


 そこは水着美女達が闊歩する温泉街でした。


「お前様!」


 遊魔がリックを殴ろうとしますが、リックはすばしこく、


「今日は羽を伸ばすにゃん」


と逃げてしまいました。


「お前様!」


 遊魔はカンカンですが、リックの姿はどこにもありません。


 遊魔は泣きそうになりました。


「どうしたの? 迷子?」


 するとそこへ何と探している伏羲ふくぎが現れました。


「迷子ではないですう。夫が勝手に行ってしまって」


 遊魔はウルウルしながら伏羲を見ます。


「そうなの」


 伏羲は遊魔が結婚している事に驚きました。


(まだ子供みたいだけど。騙されて結婚させられたのかな?)


 リックは結婚詐欺師にされそうです。


「私の働いているお店で休みなさい。ご飯くらいなら食べさせてあげるよ」


 伏羲は遊魔を連れて自分が働く食堂に行きました。

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