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第五百十二話 鴻均道人編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
太上老君達の師匠である鴻均道人も、蘭達の予想通り、スケベジジイでした。
「失礼な事を申すな。儂はスケベではない」
鴻均道人は孫左京に殴られたハゲ頭を撫でながら言いました。
「儂はドスケベなのじゃ」
胸を張って言う道人をもう一度殴る左京です。
「なお悪い!」
蘭達は呆れています。
「まあ、冗談はそれくらいにしてと」
鴻均道人は太上老君達を見ます。
「奴が動いてしまったのは、我らの失策よ。何とかせねばならぬな」
「はい。やはり、あの男を探すしかありませぬ」
元始天尊が言いました。
「あの男って誰?」
亜梨沙が尋ねます。
「女媧の夫じゃ」
霊宝天尊が答えました。
「ええ!?」
左京達は仰天します。
「どんな奴なんですか?」
心配になった蘭が尋ねます。
「超イケメンじゃ」
太上老君が言うと、
「すぐ探しに行きましょう」
亜梨沙が蘭を押し退けて言いました。




