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第五百三話 孫左京の逆襲編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
樹里の危機を格好良く救った孫左京は胸を張ります。
「ぎええ!」
途端に縫い合わせたばかりの傷口が開き、血が噴き出します。
「アホか」
呆れる蘭達です。
「所詮猿か。愚か者めが」
女媧はニヤリとしました。
「うるせえよ、オバさん。ずっと俺のターンだって言ったろう?」
左京は噴き出す血を包帯を巻いて止めながら言います。
「オバさんと言うな、猿!」
女媧の黒い目が見開かれ、刃の付いた輪が放たれます。
「無駄だよ」
左京は如意棒で弾き飛ばします。
「にゃー!」
そのうちの一つがリックの頬ひげを切りました。
「お猿さん、頑張って下さい」
樹里が言いました。左京はフッと笑い、
「勿論です、お師匠様。こんなオバさん、一捻りですよ」
「午○さんですか?」
樹里が尋ねます。○の中には「雲」が入ります。
「違います」
左京は項垂れます。
「行くぜ、化け物!」
左京は女媧に突進しました。




