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第五百二話 女媧の怒り編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
女媧には、樹里の大自在天真言が通じませんでした。
「愚か者め。何度も申しておろう? 我は神なのじゃ。神である我に格下の者の真言が通じるものか」
女媧は哀れむような目で樹里を見ます。
「そうなんですか」
樹里は笑顔全開です。
「通じないとは言え、我に向かって力を振るったお前の所業は許せぬ。滅してくれるわ!」
女媧の黒い目が見開かれます。
「させるか!」
誰かが使い古された名台詞を吐きました。
「何!?」
女媧は唖然としています。
「見切ったぜ、オバさん。こんな物を飛ばしてたんだな」
孫左京が両手に鋭い刃の付いた輪を持っています。
「お猿さん!」
樹里が嬉しそうに言います。
左京はチラッと樹里を見て、
「お待たせしました。ここからはずっと俺のターンです、お師匠様」
と言いました。太上老君達は唖然としています。
「おのれェッ、誰がオバさんじゃ!」
女媧が切れました。




