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第四百九十三話 千年狐狸精、逃げる編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
千年狐狸精は樹里を睨みます。
「貴女の苦手なのは、硫黄。だから、鉄扇公主さんの服が嫌だったのです」
樹里が笑顔全開で謎解き開始です。
「なるほど、加齢臭ではなかったのか」
そう言ってしまい、ハッとする牛魔王です。
「後でじっくりお話しましょう」
鉄扇公主が言います。
「おのれ、坊主め!」
千年狐狸精が鉄扇を出します。
「それ、私の!」
鉄扇公主が指差しました。
「おねいさーん!」
その時、またたびで酔っていたリックが叫びます。
同時に遊魔の胸当てからたくさんの子猫が飛び出します。
「わわ!」
千年狐狸精は防御する事もできず、子猫の襲撃を受けました。
「ひいい!」
鉄扇が宙を舞います。
牛魔王がご機嫌取りのために素早くそれを受け止めます。
「其方の扇だ」
苦笑いして受け取る公主です。
「おのれえ!」
全裸にされた千年狐狸精は逃げ出しました。
「追うぞ、猿」
太上老君が言いました。




