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第四百七十八話 玉石琵琶精の最期編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
千年狐狸精のあまりに冷たい言葉に玉石琵琶精は涙を流します。
「私達を騙していたのですね? 私達は本当の姉妹と一緒だと仰ったのは嘘だったのですね?」
玉石琵琶精のの抗議にも千年狐狸精は怯みません。
「嘘じゃないよ。私達は本当の姉妹と一緒さ。だから妹は姉のために命を捧げるんだよ!」
千年狐狸精の顔が凶悪になります。
「う……」
玉石琵琶精は千年狐狸精の力で操られました。
「はあ!」
玉石琵琶精の攻撃に驚く孫左京です。
「てめえ!」
反撃に出ようとしたところを、
「いけません、お猿さん」
樹里が止めます。
「私が殺したんじゃあんたの魂魄は私に同化しないんだ。自分で死にな」
千年狐狸精に言葉で玉石琵琶精は自分の胸を右手で貫きました。
「ぐうう!」
玉石琵琶精は消滅し、魂魄が千年狐狸精に吸収されました。
更に強くなった千年狐狸精です。




