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第四百五十二話 玉石琵琶精対孫左京編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
玉石琵琶精は樹里を睨みます。
「我が妹弟子の九頭雉鶏精を可愛がってくれたようだね。礼はたっぷりさせてもらう」
「お気持ちだけで結構です」
樹里が笑顔全開で応じます。
「ふざけるな!」
玉石琵琶精は激怒しました。
「てめえの相手は俺がするぜ、妖怪」
孫左京が前に出ます。
「おねいさんの相手は僕がするにゃん」
リックが言いますが、
「お前様!」
と遊魔に踵落としを決められて倒れます。
「誰でもいい。束になってかかって来な」
玉石琵琶精が挑発します。
「俺が相手だって言ってるだろう!」
左京が如意棒で殴りかかります。
「はい!」
玉石琵琶精は槍を出し如意棒を受け止めました。
「おらおら!」
「でやあ!」
二人の戦いが始まります。
「お猿さん、助けて」
樹里の声がします。
左京は驚いて振り返ります。
「隙あり!」
槍が左京の右肩を貫きました。




