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第四百三話 霊感大王、改心する編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
霊感大王は樹里との真言対決に敗北し、改心したようです。
「是非、我も弟子にして頂きたく」
大王が樹里に懇願します。
「そうなんですか」
樹里は笑顔で応じますが、
「ダメダメ! もうメンバーは定員オーバーなの」
食い扶持が心配な亜梨沙が言います。
「そこを何とか、お嬢さん」
大王が言います。
「お嬢さんですって」
喜ぶ亜梨沙を白い目で見る蘭と鷺侘です。
「左京が抜けたから、ちょうどいいにゃんよ」
ボロボロのリックが言います。
「何だと、エロ猫!」
戻っていた左京がリックを蹴飛ばします。
左京の後ろには観音様がいました。
「其方は旅をしている場合ではあるまい?」
観音様を見て大王が震えます。
「はい、観音様」
大王は平伏しました。
「戻れ」
観音様が金魚鉢を出すと、大王は光に包まれその中に入ってしまいました。
一同は仰天します。
「元は私の飼っていた金魚なのだ」
観音様は言いました。




