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第三百九十五話 ツンデレ妖怪現れる?編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
黄風大王を退けた樹里一行は、再び天竺を目指して旅を始めます。
一行がある大きな森にさしかかった時でした。
「待て、お前達。この森は我が森。通りたくば、我と勝負しろ」
どこからともなく、甲高い声が聞こえました。
「もう中学生さんですか?」
樹里が尋ねます。
「誰が更級農業高校出身だ!」
声が切れました。
「我は霊感大王だ」
声が言います。
「ところで、箕輪まどかさん」
樹里が言いました。
「誰がツンデレ少女だ!」
声がまた切れました。股は切れていないのでご心配なく。
「いい加減にせんか!」
現れたのはブサイクな中年オヤジ系です。
「うるさい!」
地の文に突っ込む霊感大王です。
「おっさんか。俺が相手をしてやるよ」
孫左京が進み出ます。霊感大王はニヤリとし、
「我は大雷音寺の経典の全てを暗記している。貴様如きでは相手にならんぞ」
大王は胸を張りました。




