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第三百六十話 本体登場編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
樹里達は目の前の断崖絶壁の上に建つ第六天魔王の居城を見ています。
「何も仕掛けて来ないのは何故だろう?」
蘭が呟きます。ツイッターにではありません。
「すでに吸収が完了したんだろう。眷属は残らず魔王に吸い込まれたのさ」
鷺基が言います。
「九州の官僚が軟骨と魔王で睡魔ですか?」
樹里が言います。鷺基が項垂れました。
「魔王が遂に出て来ますよ、お師匠様。驚かないで下さいね」
九霊元聖が言います。
リックと馨はちびりそうです。薔鏤鬼吏達も震えます。
魔王の妖気が漂い始めているのです。
断崖絶壁の上から、黒い妖気が降りて来ます。
「あれは……?」
孫左京が眉をひそめました。
黒い妖気は大きな塊となりました。
「我が名は第六天魔王なり」
背筋が寒くなるような声がします。
「ところでブラック魔王さん」
樹里が言いました。
「誰がチキチキマシンだ!」
魔王は切れました。




