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第三百十九話 阿修羅、滅多打ちにされる編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
鬼子母神に攫われた樹里を馨と蘭と亜梨沙が追いかけています。
孫左京は阿修羅と睨みあっています。
「情けない奴だな、孫左京」
「何がだ!?」
阿修羅の憎らしい笑みに左京は切れました。
「坊主の色香に迷いおって」
「うるさい!」
左京は如意棒を振り回します。
「あんな女、全然可愛くないわい」
阿修羅がそう言った時でした。
「何だと!」
左京の如意棒が阿修羅の鼻を掠めます。
「ぐ」
阿修羅は鼻血を垂らしました。
「もういっぺん言ってみろ! 誰が全然可愛くないだと!」
左京は完全に逝ってしまっています。
目が危ないです。
「おらおらおら、言ってみろってんだよ!」
阿修羅の三つの顔がボコボコにされます。
「ぐうう……」
阿修羅は剣で反撃しますが、左京は剣を受けても退きませんし、堪えていないようです。
「何とか言えよ、化け物!」
言いたくても言えないくらいボテ繰り回されている阿修羅です。




