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第二百八十七話 三頭の龍、亜磁堕覇阿禍編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
最期の四天王の闇羅曼諭は、亜磁堕覇阿禍という巨大な龍を呼びました。
「弩羅魂だと?」
孫左京は鷺侘の言葉に振り返ります。
「そうだ。遥か異国の魔物だ。龍とは似て非なるものだ」
鷺侘が解説します。すると闇羅曼諭はニヤリとして、
「その通り。龍など足元にも及ばぬ程強い」
「聞き捨てなりませんね!」
馨が怒り、変化します。
「ぐおおっ!」
馨は水流で亜磁堕覇阿禍を攻撃しました。
「ぐわおっ!」
すると亜磁堕覇阿禍は雄叫びを上げ、頭を三つに増やしました。
「げっ!」
馨は後退りしました。
「キングギドラですか?」
樹里が尋ねます。
「誰が東宝特撮映画だ!」
闇羅曼諭が切れます。
「やっておしまい!」
亜磁堕覇阿禍の三つの口が大きく開かれます。
何かを吐き出すようです。
「みんな、逃げろ!」
左京が素早く樹里を抱えて、きんと雲で飛びました。