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第二十八話 左京対双子妖怪編
御徒町樹里は仏様の国にありがたい教典を授かりに行くために西を目指しています。
樹里は双子の妖怪に拉致され、今まさにその命は風前の灯火です。
「可愛い女! この世からいなくなって欲しい存在よ!」
金ちゃんが叫びます。銀ちゃんが頷きます。
「てめえら、お師匠様を虐めたのか?」
左京は如意棒を振り上げて言います。
「うるさいわね、猿! あんたもその女も一緒に切り刻んであげるわ!」
銀ちゃんが叫ぶとゾロゾロとネズミの妖怪が出て来ました。
「やっておしまい!」
金ちゃんが命じます。ネズミ達は一斉に左京と樹里に襲いかかりました。
「危ない!」
左京は樹里を庇います。
「左京!」
豚の妖怪亜梨沙と河童の蘭が来ました。馬の馨も一緒です。
「雑魚は頼む。俺はあの気色悪い二匹をぶっ倒す」
左京は双子の妖怪を睨みます。
「ムカつく猿ね!」
金ちゃんが切れます。
「うおお!」
敵味方入り乱れての戦いです。
「そうなんですか」
相変わらずマイペースの樹里です。