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第二百六十一話 威武離猪主の正体編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
樹里達は、第六天の四天王の一人である威武離猪主に行く手を阻まれました。
「猿も豚も河童も倒したぞ、坊主。さあ、どうする?」
頭数にも入れてもらえない事を馨は嘆きました。
「どこにいるんだ?」
馨は樹里を降ろして龍に変化します。
「ほう、役立たずの龍がいたか?」
威武離猪主の声が馨を挑発します。
「ついでだ。お前も切り刻んでやる!」
馨も身体中を切り裂かれました。
「うう!」
馨は地面に倒れました。
「見切った!」
狼男の露津狗が叫びます。
「何!?」
威武離猪主が驚きの声を上げました。
露津狗が地面を踏みつけます。
「やめろ!」
その声と共に突然巨大なカミキリムシが現れました。
「お前は身体の大きさを自在に操り、あたかも消えているかのように見せかけていたのだ」
露津狗が言いました。カミキリムシはニヤリとし、
「それがどうしたというのだ?」
と開き直りました。