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第二百五十話 伯爵怒る編

 御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。


 伯爵は怒り心頭のようです。


「お前らまとめて血ィ吸うたろか!」


 アースマラソンで留守なのをいい事に露骨にギャグをパクる伯爵です。


「ここは私が!」

 

 鷺侘ろたが進み出ます。


「吸血鬼は銀製の武器でしか倒せないのです」


 鷺侘は弓を構えます。


「確かにそうだが、私を射る事ができるかな、鷺侘? お前の愛しい人の居場所は、私しか知らないのだぞ」


「くっ……」


 鷺侘の手が弓から離れてしまいます。


「あんたね、卑怯よ!」


 亜梨沙が再び不意打ちのボディアタックです。


「お前に言われたくない!」

 

 伯爵はそれをあっさりかわしました。


「はあ!」


 蘭が粘液で伯爵を縛ります。


「汚いぞ、唾を吐いたりして!」


「唾じゃねえよ、ボケ!」


 蘭が切れました。


「こんなもので私を縛れると思うなよ」


 伯爵は得意満面で蝙蝠に変身しました。


 でも粘液ですから身体が小さくなっても関係ないです。


 やっぱりアホです。

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