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第二百四十八話 伯爵登場編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために西を目指しています。
樹里達は薔鏤鬼吏の鷺侘の案内で第六天魔王がいるという山に向かっています。
孫左京が偵察を兼ねてきんと雲で先発します。
「俺も行こう」
白々と夜が明け始めた薄暗い山道を狼男が疾走します。
「私達は第六天魔王に騙されて世界各地の魔物の王を仕留めました。でも、それはあの第六天魔王の力を強くするための嘘だったようです」
鷺侘は悔しそうに言いました。
「そうなんですか」
樹里は笑顔全開で言います。
「だから私達は命懸けで戦います、お師匠様」
鷺侘は涙ぐんで樹里を見ました。
「いつの間に弟子になったのよ、あんた達?」
食い扶持が減ると思った亜梨沙がムッとします。
その時でした。
「猿はいないようですね」
甲高い声が聞こえました。
「その声は伯爵か?」
鷺侘が弓を取ります。
「ロリコン伯爵ですか?」
樹里が尋ねます。
「誰がカリオストロの城だ!」
声が切れました。